分類 > 教育
幼児の絵は生活している(改訂新版)
B5判・188頁・定価2750円(税込)
2000年07月発行
ISBN978-4-8301-0920-1
在庫: 有 ※ 2023年11月現在
宮武辰夫著
著者故宮武氏ほど幼児の美術教育に情熱を傾け,幼児画に対する洞察力指導力を持っていた人はいない。本書は彼の著書の中でも最も多く人に影響を与えた“幼児画の秘密にふれる本”である。自力で伸びてゆく力強い子どもを育てる教育の姿がここにある。
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目次
幼児の絵は生活の記録
コックレルの幼児画観
絵は心をのぞく眼鏡
ランドーネ博士の名句
伝承する抑圧と生活画
描くことは子供の所有
ミス・ショウの説
描くことは彼と自己との秘密
絵で木登りをする
羅列時代、カタログ時代
写実を離れた色彩感覚
環境の支配
絵と環境
守屋教授の坊やの場合
幼児の絵はデタラメか
表情と同じ作画
抑圧を内向させるな
不合理に見えるのは世界共通
依頼心をはびこらせるな
いじくり期
アーティステイク・プロセスの発展
(あなたはだれ)の時代
いじくり期と絵画材料
いろいろな材料の実験
たたいて描く心理
メイシャスの材料論
表現方法は子供が発明する
象徴期の絵
形態伝達の役目はない
デューイ博士のシンボリズム論
けんかの象徴化
象徴期の絵の扱い方
幼児の世界は生命のスフィンクス
いかに多くのアイディアを持つか
翼を得た幼児の空想
メイシャスの警句
ルノアールの習作論
朝から夜までの絵
幼児の絵は神通力を持つ
四歳まで一切の描画を禁止された子供
ミス・ショウの教師と子供のあり方論
教師は子供を所有するな
神通力を持った弾丸
美しい太陽表現
動物への同情
色の作文
絵は心の劇化
エリーゼの色の作文
声の色・音の色・匂いの色
電話の声の色
花火の音の色
香りの色
抑圧の排除
いすを絵でひっくりかえした子
アメリカの精神治療の実例
感情的な混乱の表現
ショウの発育段階論
生活と色と触覚
孤児の色彩
清潔な家の子供
浮浪者の子の色
白いセーターを気にする子供の色
アルシュラーの色彩論
触覚の味感
人類の三七%が手づかみ
イヌイットの触覚の味
指絵の具はどろんこの直系の孫だ
優良児型と問題児型
ハーレイ教授の説
子供のアイディアについていけ
幼稚園は子供の心の避難所
ミス・ショウの画塾は子供の避難所
作画中のどよめきは勝利への歓声
ショウとリベラのディスカッション
ミス・ショウ・フィンガー・ペインティングスクール
富豪の子供は精神的な貧者
親の競争用具になる子供
ボスの扱い方
恐怖を描き破いて排除する
赤ん坊のおしっこのまね
ボスのメンツ
絵は子供にとって下剤
ヘルテー博士とフランスの戦災孤児
恐怖を破いて排除する
たてき君の場合
火事だと言って塗りつぶす子供
願望を満足させる絵
貧しい子供はほしいものを描く
絵で雨を降らせて長靴をはく
鯉のぼりの子
絵でリンゴやナシを食べる
欲しいものと泥棒の連想
どうしても描かない子供
雨だれの人形
デューモリンの言葉
絵に反感を持った子供
侮辱された自分の絵
子供の魂を扱え
劣等感と絵画
母が製造する劣等感
子供の絵を悪口する親
大人の干渉のない子供の絵には間違いというものがない
劣等感を救った例
赤の恐怖
ジョウとケシの花の恐怖
黒の嫌悪
黒色攻撃
混血児の悲劇
色盲の子供をどう扱うか
二、三十人に一人の色盲
色盲恐怖を与えるな
色盲児の向かう道
どもりとフィンガー・ペインティング
アミーと長髪恐怖
恐怖と喜びとの置き換え
色の誤りは訂正すべきか
写実色でない二つの場合
色覚の原理
概念色の害
補色関係
寝小便にからまる絵
うんこちゃんの絵
便所を描いた子供
便所持参で水泳
夜尿症を指絵で治療したショウ教授
寝小便とお化け
あらゆる水気が寝小便の連想
フィンガー・ペイントで夜尿のお化け退治
幼児とコンプレックス
エディプス・コンプレックス
父のまちがった威嚇
裸体への不思議
ニールとチム
乳房とのつながり
乳牛と母への連想
ホーマー・レインの乳房論
母親への凝視
印象をせばめていく
マニキュアと黄な粉の唇
お父ちゃんに泣かされる母
酒に酔った父と泣く母
両親への視聴
父母の話の盗み聞き
レインのことば
フロンタリティ
おばあちゃんを焼き殺した絵
火の連想
祖母の火葬
お化けの発生
お化けの製造者は母
かわいい動物がお化け
カニのお化け
忘れた幼児時代の恐怖
鳥の恐怖
ショウ・スクールの鳩と子供
怪鳥の恐怖
ハシカのお化け
首輪のついた犬のお化け
赤いうんこちゃんをするお化け
赤痢の血便の恐怖
樹木のお化け
叱る母がお化けになる
絵でお化け退治をやる
電車とともに人を焼き殺した絵
殺した人を生き返らせた絵
ものを破壊してお化けを排除する子供
ふとんの綿の怪奇
母を奪ったお化け
勇者の代行で怪物退治
狂人の怪物退治
お化けをなだめたり迷わせたりする絵
にんじんの好きなお化け
お化けを歩かせてくたびれさせた絵
さかさまになって来るお化け
バリ島のお化け
お化けに読ませる文字
父母のお化け
幼児にも目がある耳がある
絵で人を殺す幼児
侮辱への仕返し
母を殺す絵
四季と題した殺人の絵
離婚は幼児にとって最大の破壊
父母は一つの人格として幼児へ
電車から突き落とされた父の絵
母を離婚した父への仕返し
霊柩車(れいきゅうしゃ)に乗せられた私
嫉妬(しっと)の離間策(りかんさく)
姉をポストに入れた絵
姉の強要への腹いせ
ひな祭りの仕返しの絵
大人向きの人形が多い日本
子供が触れ楽しむ人形を
毛虫の配給
毛虫を好む子供
毛虫の美しさ
好きな人嫌いな人の絵
異性親への愛着
第一次開花期の例
赤ん坊への嫉妬
泥棒と浮浪者を好んだ子
空と土地との表現
空は子供の頭上にある
傘を下にさす表現
傘の位置は自由
幼児の絵には上下がない
幼稚園からおうちまで
古代絵巻の表現と同じ幼児
創造性ということ
アピールの創造論
子供の眼になってやれ
絵は子供の得た経験の表現
創造的プロセスは空想の探検
ヒューマンの言
創造はリズムのある生物
アメリカ教育学協会年鑑
創造性の発見と指導者のあり方
世界児童画審議会の日本童画への悪評
ヴィオラ博士の論旨
概念的な絵を選び抜いて出品
画家であり過ぎる指導の誤り
一枚でも多くの絵に接すること
ハーレイ教授の論旨
幼児画には翻訳の技術がいる
絵は幼児の心のカルテ
心と絵の法則表を作れ
ショウの絵の教師の役割論
先生は子供の絵の再確認者
子供は先生の鑑賞的反応に依存
名優ノエル・コウアードのショウ論
ロダンは芸術を掘り出す
幼児のパーソナリティーを掘り出せ
幼児のエゴウ(自我)に触れよ
運慶の密迹金剛力士(みっしゃくこんごうりきし)
ミス・ショウの母のあり方論
絵の先生にはよい妻が必要
幼児の所持品は他から犯されない財産
子供の小言に時間を与えるな
不必要な説明は混乱を起こす
大人の概念形式を教えるの愚
悪い完成は才能が欠けるというチゼック
作画途上の重要性
誤った指導は精神的不具者にする
子供自身に実験させよ
機知と工夫
手を描かない子供
車庫に入った電車
下手な絵を責めた先生に抗議
初めて犬を描いた場合
怒った時の線
分からない絵は仲間に聞く
細いライオン
幼児の動物表現
世界民族共通の幼児期の絵
人の頭の動物
動物の顔を塗らない共通性
動物の発生
作者の性質の強弱
動物を描かせる場合の注意
動物園教室
幼児の動物ディスカッション
動物の前で写生させるな
幼児は動物を部分的に感じる
動物への同情
幼児の太陽は生きている
アニミズムと幼児
タイラー博士とアニミズム
宗教的儀式とアニミズム
太陽に目鼻を描くこと
太陽をいくつも描く子供
ほんじみつ子の馬の成長
乗馬時の足の世界共通性
左利きをどう扱うか
左利きは癖ではない
それを改めさせることの可否
ドモリの原因
黒板画
黒板画の害毒
黒板は子供の所有にせよ
室内の装飾の仕方
ウォール・イーゼルの作り方
普通のイーゼルより良い
イーゼル・ペイントの使用
ぬり絵の害毒
アメリカの幼稚園では使用しない
アメリカにもそれを売る商売人がある
手の器用さとぬりえ
イーゼルとぬりえ
公式的な色とぬりえ
ぬりえは絵としてやるのではないという人
ぬりえは知能の訓練に役立つか
日本からぬりえを抹殺せよ
一流画家の描いたぬりえ本の害
百年の逆転
情けない臨画(りんが)のからくり
ぬりえは楽しい遊びか
日本の絵本に望む
製図のような絵本
まずい絵より写真がましだというチゼック
子供を悪く喜ばせるな
欧米の児童画をうのみにするな
欧米の幼児画にも概念的なものが多い
新旧をあわせ持つヨーロッパ
人まねの種類
描くものが考えつかない
隣の絵から連想する場合
習慣的に人のまねをする
先生の褒めた子の絵のまね
劣等感の場合
隣の子供の描いたものを奪う意から
隣の子供の絵の延長を自分が描く
隣の子供の汽車や自動車と競走させる場合
後始末の習慣
描画中はしつけるな
メイシャスの材料取り扱いの注意
集団としての社会性を持たせ
後始末は正常に戻す活動性を与える
無理解な小学教師に受け持たれたら
誤った小学教師向きに愛児をかえるな
創造力を幼児の性格にせよ
受け持ち教師の悪口を子供に言うな
埋没した夢の発掘
アート・カリキュラム
メイシャスのアート・カリキュラム論
まず感じ、次に表現
絵は子供のアイディア感情の投影
季節画を求め過ぎるな
描画の時間をどうするか
アイディアは計画通りにやってこない
ミス・ショウのカリキュラム論
遊びは創造のアナロジーだ
絵は幼児にとって(くつろぎ)
チゼックの児童アート・クラス
子供はチゼックの協力者
芸術表現を邪魔するものを防ぐ
オーストリアが世界に与える恩物の一つ
紙の大きさやクレパス絵の具の適性
子供の絵は背中で描かせる
概念的な子供には
無毒の絵の具を与えよ
フィンガー・ペインティングとミス・ショウ
ローマのショウ・スクール
指はブラシの前に作られた
フィンガー・ペイントの条件
指絵の具は(どろんこ)の孫
顔や衣服が画用紙になることもある
オーストリアのフィンガー・ペインティング
ガラス絵と精神衛生
ガラス絵は始めに塗った色が裏から見える
最初の色は感情の基本
絵の具をころがす喜び
ちぎり紙の扱い方
切り紙とむしり紙の別
ちぎり紙に輪郭は禁物
むしり残りの紙を捨てさせるな
空間があってもよい
切り紙や折り紙に創造性を盛れ
組み合わせるだけの工作
糊ではるだけの製作
どこにプロセスの意識があるか
お土産式の製作
切り紙にも(いじくり期)(象徴期)がある
はさみで瓦を切った美彦君
衣服も切った、猫のひげも切った
ゴム靴も切ったが切られて喜んだ
スプーンの製作が始まった
仮面の穴を切り抜くことに成功した
自己中心的な仮面
大人も分からない切り紙を発見
卵の殻のモザイク
白レン、コーチン、ウズラの殻
まずのりで形をとる
殻の割れ目の美しさ
あやつり人形
フランスのあやつり人形
仕上げ技巧よりも創意を盛れ
ろうけつ染めを幼児にも
ろうの混合率
筆、染色、仕上げ蒸し、揮発油洗い
ろうナベと描く幼児の位置
採点評語のこと
計数的、階級的なマルや標語は不可
褒めることを母と打ち合わせておく
足、足、足、そして足
概念的な子供を救うのに役立つ
その描かせ方
佐貫悦子の人物画の発生
目や鼻がバラバラの時期
鼻が横向きに付いても平気
外出の表現
手と必然性
エトルリアの女神
展覧会の目標の誤り
同じ絵は二枚と生まれない
ふだん着を見せてくれたアメリカの児童画展
城壁の生き残りランドーネ博士
エトルリアのテラコッタ
幼児の絵と性格
ぺインティングとパーソナリティー
アルシュラーとハットウィックの色彩心理
暖色と冷色
青、赤、黄、黒、緑、紫、褐色の心理
不安定と恐怖の青白色
トラックの恐怖
ヒョウの恐怖と青白色
脅迫と青白色
栗のイガの恐怖
咬む(かむ)犬とうんこちゃんをする犬
褐色と青と黒
沢井かよこの場合
かわいい野人
色で描く子と線で描く子供
夢の二階屋
色の喜びと機能の喜びを別にする
動物狂の画家
アヴァンギャルド(前衛美術)のねらいと幼児のねらい
ピカソのねらいと幼児の鶏
視点のいくつもあるピカソの絵
自動車の展開
ハートレイ先生の表情
乗馬の理解
理性、審美、倫理を捨てた自由連想
生きている画中の自分
幼児はくず捨て場や河原から芸術の宝を拾う
くず捨て場は幼児の教室
幼児の宝物
心の像を拾う
竹ペンの作り方
線描きの味
竹の感触
幼児の描く刀と鉄砲
ままごとごっこやお父さんごっこ
絵の刀や鉄砲は幼児の護衛
漫画と精神治療
戦争玩具は果たして悪いか
離婚された母との再会
電柱を描く子供の不思議な合致
電柱と孤独感
未亡人の子と電柱
別居の父と電柱
兄を亡くした子と電柱
美しい色砂の絵
エジプトの砂絵描き
豚の皮袋の酒
幼児と色砂の絵
水で描く絵
水で描く黒板画
ビンの水で大地に描かせる
芋版は幼児にできるか
指を切らないか
ジャガ芋はなぜよいか
七輪(しちりん)で素焼きを作る方法
ねんど細工に手や足をはめこむな
急に熱を加えるな
ねんどは良い精神治療
あとがき
参考文献
宮武先生の情熱(改訂新版あとがき)
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