分類 > 社会
看護人類学入門
A5判・259頁・定価2640円(税込)
2010年04月発行
ISBN978-4-8301-1164-8
在庫: 有 ※ 2023年11月現在
池田光穂著
本書は、文化人類学の知識や方法を看護実践や看護学研究に応用したら、どのような分析や理論が可能かということを示したある種の思考実験ともいうべきものである。また、日本でまだ定着していない看護人類学のさきがけとなるべく作成された書である。
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目次
ようこそ! 看護人類学の世界へ!
第1章 異文化看護への道
1.看護人類学を定義しよう
2.看護の人類学と看護における人類学
3.看護人類学小史
4.様々な看護人類学の領域
5.看護人類学の近未来
コラム 文化人類学と看護理論
第2章 いのちの諸相
1.民族学の言葉の由来
2.見えない存在:ミンダナオ島のブキドノン
3.「水の洗礼」の慣習
4.ロイヤルタッチ:国王が行った「手当てによる病気の治療」
第3章 苦しみの諸相
1.苦悩の体験の解釈と理解
2.がん告知の位相
3.下痢と治療師
4.名医の幽霊
第4章 出産にまつわる文化
1.生殖に関する観念
2.出産という文化
3.ケガレとしての出産
4.通過儀礼としての出産
5.いろいろな産婆の姿
6.擬娩の民話
7.避妊・堕胎・嬰児殺し
8.近代社会と出産
コラム アイデンティティの謎
第5章 生殖補助技術時代における人間
1.セックスからジェンダーへ
2.ジェンダーとしての男性の視点から
3.生殖補助技術が常識的価値観を強固にしている
4.神聖なる性交
5.愛の育児
6.親族の新しい分類
7.血の原理
8.生殖補助技術社会のゆくえ
第6章 うんこの哲学De Modo Cacandi
1.私の豚の哲学
2.うんこの宇宙論
3.厠のフォークロア
4.便所と子育て
5.うんこを通しての人間解放:挫折型と解放型
6.排泄の人類学
7.排尿のジェンダーによる差異
8.排除と排泄
コラム フィールドワークの妖怪
第7章 文化現象としての痛み
1.痛みとその解釈の歴史
2.痛みを取り去ること
3.痛み経験の民族差
4.試練としての痛み
5.痛みの文化的意味
コラム 痛みがわかるとは? 超難問を考える
第8章 心霊手術の道徳論
1.心霊治療に道徳はあるのか?
2.フィリピンの心霊手術
3.憑依霊と治療者のあいだ――ブラジルの事例
4.ヒポクラテスによる異端審問――心霊治療批判の原型
5.トリックとレトリック――心霊治療の護教論
6.モラルの時空間
コラム フィールドワーク経験からの教訓
第9章 近代医療の起源
1.私たちが信じている医療が正しいと言える根拠は
2.近代医療はどこから始まるのか
3.連続と不連続
4.同時代医療という着想
5.同時代医療のあとにくるもの
コラム ケアという贈与
第10章 感染症の隠喩
1.〈ばい菌〉駆除法
2.メタファーの使い方
3.意味連関の体液システム
4.感染の政治学/政治の感染学
5.感染症の文化的取り扱い方について
第11章 病気と人生
1.去来する記憶
2.記録が公刊されるまで
3.善意による舗装は地獄への道か?
コラム 先住民にふりかかった悲劇
第12章 苦悩の慣用句
1.ホモ・パティエンス(受苦的人間):
中央アメリカのメスティーソ社会の人々の事例
2.苦悩の慣用句
3.「神経」の意味論
4.欲望と苦悩
5.変貌する苦悩
6.苦悩とわれわれ
第13章 コミュニケーションと現場力
1.医療通訳の仕事とは
2.現場力ってなに? 問いの背景にあるもの
3.社会的パワーとしての現場力:人は協働することでパワーを増す!
4.よい臨床コミュニケーションへの道
コラム 「くつろぎ」からワークライフバランスまで
索引
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